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2007年
10月29日

筒井康隆『パプリカ』

これは、う〜ん、アニメを先に見た(しかも面白かった)ってゆー順番からして間違ってたんかな?

とりあえずあたしの筒井康隆評価は下がった
面白かったけどね
なんてゆーか、好きじゃなかったってゆーか、SFとしては最高に面白い設定やし、そのへんやっぱり筒井あっぱれなんやけど、どうも・・・

一番の原因は、パプリカとそれを取り巻く男達の現実感0の設定

絶世の美女千葉敦子ことパプリカに、敵であろうが味方であろうが軒並み惚れてく男達(少女マンガかいな) それを結局welcomeに受け入れて、関係を持つパプリカ(少年マンガかいな)

これは筒井の理想世界??

その設定に入り込めへん故に、物語自体にも入りづらかった

極めつけは最後のページ
ここここれどうゆーことやねん!

パプリカが覗いてる夢、それを覗いてる読者 現実ってそもそも何?
どっちにしろ、自分が信じてる現実がほんまの現実であることを確認する術はないのかもね

2007年
10月29日

町田康『きれぎれ』

何故、これが芥川賞!?とは思った めっちゃ難解やし・・・
何が難解かって、現実世界の描写と妄想世界の描写に境界が無い文体
あれ、これはもう妄想の事やんな??みたいに、良く理解しながら読もうとすると、かなり難しい作品ちゃうかなあ

だからあたしは、途中からその読み方をやめた

作者とおんなじ立ち位置、つまり夢現の溶けた世界の住民として読む事にした 

そしたらなんとまあ、この物語は音楽になって吸収された!
読むっていうか、流れを聞くっていうか、町田康はパンク歌手やから、これはパンクなんかな?うん、パンクな要素も盛りだくさんかも
でもあたしの印象は、そこまでパンクではなかった もうちょっとこう、ほらあの昔流行った『たま』のさよなら人類のような、民生のような、そういう脱力感があって、でもってアホ満開、ついでにエネルギッシュ

その感覚があたしには新鮮でした

2007年
10月05日

町田康『くっすん大黒』

もう三日も飲んでいないのであって、実になんというかやれんよ。ホント。酒をのましやがらぬのだもの」で始まるこの物語。この冒頭が、この小説の空気感(というか町田康節)そのものなんちゃうかなあ

落ちぶれ飲んだくれ主人公 対 部屋にころがる安定の悪い大黒、という情景から、この話は始まる。

とにかく最初から最後まで面白い 面白いってゆーのは笑えるってこと ほんまに 町田康の文体はやはり相当な引力でした
出てくる奴出てくる奴み〜んなキチガイ しかもそのキチガイ具合が半端無くおもしろいのです そんな登場人物達に憤る主人公は、実は割とまともなんかもとも思うが、そんな事はなく、充分におかしいのであります、あっぱれ

最悪の事態でもふざけてとらえて何のその
案外嫌な事とか怖い事とか面倒な事とか、そういう世の中の負の要素を一番かわしていきやすい姿勢なんかも まあ、実際こんだけその軽さに徹せる人はいないとしても、底抜けに気楽で明るい精神こそこの話の雰囲気をこれだけ魅力的にしてるわけです

こんなに面白い状況を考えるんが上手い人、知らん
うーん、独特すぎて上手く言えんが、最高に楽しめた